目まぐるしく世の中や環境が変わる近年。立ち止まっているとどんどん置いてけぼりにされているような不安な感覚になる人も。一方で流れに身を任せ目立たず安定を選択することが安心と感じる人もいるようです。社員教育や育成も難しいようで...
今回はメンターっぽい話になりますが色んな状況や立場の方にもどこか当てはまる部分があるかもしれません。
育成、昇進、管理、経営、ルーティン、クリエイティブ、色んな状況があります
入社後から色んな踊り場を経験し一つずつ階段を昇りながら人それぞれの人生を創り出す。人は産まれた時から変わらず「時」という階段を昇っているのではないでしょうか?
最近お話しした経営者との会話の中で感じました。その経営者は社員の教育や育成に悩んでいたのですが、「どういう育成方法が良い成長に繋がるのか?」とお悩みでした。
巷では色んな教育プログラムがあります。大学でも即戦力プログラムのような取り組みも見受けられます。それぞれの取組みプログラムは「なるほど」とためになる内容ばかりです。
社会人になったばかりの人たちも数十年前とは比べ物にならないくらい知識が豊富だと思います。インターネットのおかげで、私たちおじさん世代(私もその世代ですが)が思いもよらない情報までもが新人の社会人でも知っているようです。
成長って...
私はその経営者の方にお酒の力も存分に借りて
「いっそ社員から学んでみたらどうでしょう」と提案しました。
子供の成長を見守るのは親の役目でしょうし褒めたり叱ったりして一般的に言う「いい大人」になるよう目をかける。その経営者の方も入社した社員は家族の一員のように考え「育成方法」を悩んでいたようです。
年功や年齢ではなくお互いに学べるものが沢山あります。事業分野から離れた分野を学生時代に学んだ社員から「ハッ」とするアイデアや視点が出てきたりもします。
私自身も経験がありますが自分が学んできた分野以外だと殊更に目新しく感じます。先輩たちが当たり前のようなことも分からないので質問し、時には怒られましたが、違った用途で使うことで新しい使い方が発見出来たり。
人生において色んな経験や習得があります。社会人になる前もなった後も常に目や耳や肌で色んな経験をしているのではないでしょうか?しかもその経験や習得は2人として同じ人生を歩んでいないはずです。
誰もがお手本であり反面であり学びの一部
その経営者は私が提案したあと「ムッ」とするかと思えば逆に笑い始めました。
「教えようとしていたが教わろうという視点を忘れていた」とのこと。
どこか吹っ切れたようにマイルドなおじさんになりました。
「孫の言動が私たちが想像しないような角度から飛び込んでくるのを思い出した」と。
「孫に教わることもあった」と。
誰もが人生という一日一日の時という階段を昇り、次の一歩は自分自身の唯一な一歩です。年を重ねることは誰もが通過するもので、それまでの一歩一歩で色んな立場や地位や方向性が変わってきたのだと思います。
ということは、誰もが自分以外の人生は体験したことがない一歩一歩であり、その一歩を目や耳や肌で学ぶことは年齢関係なく貴重なことだと思います。
誰もがお手本であり時には反面であり、そんな違いを学んだ一日で次の一歩を踏み出すとあなたの人生はオリジナルな一歩を昇ることになります。
その日はマイルドなおじさんの顔を見れた一日。
きっと誰も経験したことのない一日なはず。
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